こんにちわ、リョウスケです。
株式投資には、誰もが儲かる方法など存在しておらず、明確な絶対解などは存在していません。
これから投資を始めたい人や、まだ経験の浅い投資初心者の方は、株式投資の必勝法や、絶対に儲かる方法を探してしまいがちですが、そんな夢みたいな方法を探すのは諦めたほうがいいです。
しかし、過去の経験則に基づくと、銀行貯蓄や債券への投資に比べて、株式投資は、はるかに高いパフォーマンスを維持できたのは事実なので、株式投資の絶対的な必勝法を探すよりも、自分自身が、株式投資を長く続けるコツを探したほうが、結果的には効率的に資産を形成できるのではないかと思っています。
例えば、ディフェンシブ銘柄(ETF)への長期投資ですね。
ディフェンシブ銘柄とは、景気動向に左右されにくく、比較的安定的な銘柄(業種)のことをいいます。言い換えると、調整局面や株価が暴落した際にも、大きく株価が下がらない傾向があります。
具体的な業種(セクター)を、米国株式に当てはめると、「生活必需品セクター」や「ヘルスケアセクター」になります。
投資家が、株式投資をやめてしまうのは、大きく株価が下がり、資産が大きく減ってしまったことによることが多いと思うので、ディフェンシブ銘柄に投資することで、資産の目減りを抑え、投資家のメンタル負荷を抑えることができます。
その結果、株式市場に、長く居続けることができ、資産形成が実現できる可能性もグッと上がるわけです。
「勝つ投資」よりも「負けない投資」というわけですね。
しかし、そんな調整局面の下落に強いはずの、ディフェンシブ銘柄ですが、2018年1月末から発生している調整局面では、市場平均以上の下落をしています。
◆ヘルスケアセクターと生活必需品セクターの騰落率(2018年1月~現在)
上記は、ヘルスケアセクター(VHT)と生活必需品セクター(VDC)の騰落率を市場平均(S&P500指数)と比較したグラフです。
市場平均が「-4.09%」の下落に対して、ヘルスケアセクターが「-5.01%」、生活必需品セクターが「-6.21%」下落しており、市場平均に対してディフェンシブセクターは、アンダーパフォームしていることになります。
本来、下値が抑えられるはずのディフェンシブ銘柄(セクター)が、市場平均以上に下がっているわけです。
これは、2018年1月末から発生している調整局面の発端が、長期金利の利回りが高くなっていることによるものだからです。
長期金利利回りが上昇すると、株式よりも安全性の高い(ボラティリティの低い)金融商品に向かってしまうので、株式から資金が流出してしまい、その傾向がディフェンシブ銘柄には、大きく影響が出てしまったわけです。
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このように、ディフェンシブ銘柄だからといって、あらゆる局面でも安定的な株価を推移するわけではありませんが、とは言っても、景気低迷時には、ディフェンシブ銘柄は強いです。
以下は、リーマンショック前後のヘルスケアセクターと生活必需品セクターの騰落率です。
◆ヘルスケアセクターと生活必需品セクターの騰落率(2008年4月~2009年3月)
リーマンショックが発生する少し前からリーマンショックで暴落した底値近辺までの騰落率です。市場平均(S&P500指数)が「-42.52%」下落しているのに対して、ヘルスケアセクターが「-23.66%」、生活必需品セクターが「-26.55%」のパフォーマンスとなり、市場平均を大きくアウトパフォームしております。
株価は下落しているわけですが、市場平均の半分程度の下落で済んでいるのは、さすがと言わざるを得ません。市場平均と比較して、これだけ下げ幅が小さければ、下落局面での精神的負荷もかなり抑えられると思います。
そして、結果として、長く相場に居続けることができるわけです。
また、リーマンショックを乗り越えて、米国市場は大きく成長し、そのまま株価も順調に推移していきます。
◆ヘルスケアセクターと生活必需品セクターの騰落率(2008年4月~現在)
上記は、リーマンショック前の株価を起点とし、現在までの騰落率を表したグラフです。
市場平均が「+88.58%」上昇したのに対して、ヘルスケアセクターが「+170.64%」、生活必需品セクターが「+90.32%」上昇しており、市場平均をアウトパフォームしております。
地味でディフェンシブな銘柄に10年ほど保有し続けるだけで、これだけのパフォーマンスが出るわけです。
まあ、この10年は出来過ぎかもしれませんけどね。
「株式投資を長く続けることで、資産形成を効率的に行える。」という点に着目して、株式投資を行うのであれば、ディフェンシブ銘柄(セクター)への長期投資は、景気停滞期に下落幅を抑え、景気拡大期もそれなりにパフォーマンスが出せます。
また、最近はセクター投資も簡単にできるので、再現性も高く、効率的な資産形成ができるのではないでしょうか。
ディフェンシブ銘柄(セクター)への投資は、ひとつの最適解の一つのように思えますね。
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