こんにちわ、リョウスケです。
株式投資では、株価の値上がり益で収益を得る「キャピタルゲイン」と、企業から定期的に貰う「配当金」で収益を得る「インカムゲイン」、投資家は大きく分けて、この2つの方法で収益を得ることができます。
私は、米国株の株式投資を始めてからは、どちらかというと連続増配している企業や、高配当を実現したブランド力の高い、大型企業を中心に投資をしてきました。
これは、米国株を運用する前に、日本株を運用していたのですが、ライブドアショックやリーマンショックの発生をきっかけに下落局面となった際に、「配当金」が心の支えになったことと、小型株が倒産などの様々な理由により、次々と上場廃止になった経験によるものです。
しかし、最近は、こういったインカムゲインを稼げる企業、特にその中のディフェンシブ銘柄と言われる企業(プロクターギャンブル、コカ・コーラ、フィリップモリス等)の株価が軒並み低下しています。
これは、米国の長期金利が上昇し、リスクが高い株式から、債券に資金が移行するため、高配当企業を中心に売られているからです(決算が悪かったという理由もありますが)。
◆米国国債10年 利回りの推移
最近は、米国国債(10年)の利回りが3%を超え始めていますからね。
そして、まだまだ利回りは上がっていくと思われます。個人的には、4%を超えたら、資産の一部を投入したいな、とも考えているのですが、どうなんでしょうね・・・。
株式と違って、債券は「上昇する」ということが前提となっているわけでもないので、判断が難しいところです。
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今回の金利上昇によって、高配当銘柄は軒並みパフォーマンスを下げているわけですが、なかでも「ディフェンシブ」と言われる「生活必需品セクター」が大きく下げているんですよ。
◆S&P500、VYM(高配当)、VDC(最活必需品)の騰落率(2018年1月~現在)
上記は、S&P500指数と、高配当銘柄で構成されたETF「VYM」と生活必需品セクター「VDC」の株価騰落率を表したグラフです。
S&P500指数が「-1.1%」に対して、VYM(高配当)が「-1.6%」、VDC(生活必需品セクター)が「-10.9%」となっています。
高配当銘柄で構成された「VYM」が年初来で市場平均とあまり変わっていないところを見ると、「高配当」という理由が大きな原因ではないのかもしれませんね。
一方、「生活必需品セクター」の下げ幅は、とんでもないですね。
2桁以上の比率で下げています。
そして、この結果、配当金の利回りが、以下の通りとなっています。
VYM(高配当) 2.89%
VDC(生活必需品セクター) 3.25%
高配当で構成された「VYM」よりも、生活必需品セクターの「VDC」の方が配当利回りが高くなっているんですよね。
ちなみに、VYMを構成している企業は以下のとおりです。
◆VYM構成比率上位10社
Microsoft Corp. | 6.3% |
Johnson & Johnson | 3.7% |
JPMorgan Chase & Co. | 3.6% |
Exxon Mobil Corp. | 3.5% |
Wells Fargo & Co. | 2.6% |
AT&T Inc. | 2.4% |
Chevron Corp. | 2.3% |
Procter & Gamble Co. | 2.3% |
Intel Corp. | 2.1% |
Verizon Communications Inc. | 2.1% |
純資産総額に占める上位10銘柄の割合 | 30.9% |
私の大好きな銘柄ばかりです。構成比率上位を見ても、テクノロジーやヘルスケア、金融など多彩な業種で構成されていますね。
続いて、VDCを構成している企業は以下のとおりです。
◆VDC構成比率上位10社
Procter & Gamble Co. | 11.10% |
Coca-Cola Co. | 8.70% |
PepsiCo Inc. | 8% |
Philip Morris International Inc. | 7.70% |
Wal-Mart Stores Inc. | 6.80% |
Altria Group Inc. | 4.70% |
Costco Wholesale Corp. | 4% |
CVS Health Corp. | 3.60% |
Mondelez International Inc. | 3.30% |
Walgreens Boots Alliance Inc | 3.20% |
純資産総額に占める上位10銘柄の割合 | 61.10% |
こちらも、日本の個人投資家の方々に人気のある企業ですね。
上位10社で61%を占めていますね。
そして、以下は、過去10年の騰落率です。
◆S&P500、高配当(VYM)、生活必需品セクター(VDC)の騰落率
過去10年の騰落率を見ると、S&P500指数が+89.43%だったのに対して、VYM(高配当)が+62.62%、VDC(生活必需品セクター)が+98.41%となっており、生活必需品セクターが市場平均を上回っているんですよね。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、生活必需品セクターの株価下落により、投資機会が生まれているとの記事をよく見ますし、VYMを上回るほどの配当利回り水準は魅力的に感じますね。
生活必需品セクターには、金利の上昇以外にも、売上成長力の弱さや競争の激化、コストの増大など、様々な懸念に見舞われていますが、それでも、「生活必需品セクター」への投資には、魅力を感じますね。
金利上昇局面の現在に仕込むか、ある程度落ち着くのを待ってから仕込むか、それとも成長性の高いハイテク株に仕込むか、無難にインデックス投資をするか、迷う局面ですよね。
米国株で運用するようになってから、逆張りが苦手になってしまいましたが、生活必需品セクターには投資妙味はあるように思えます。
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