こんにちわ、リョウスケです。
今回は、世界最大の航空機メーカー「ボーイング(BA)」の2019年度第4・四半期(2019年10月~12月)の決算を発表しましたので考察してみたいと思います。
今回の決算は非常に悪かったです。
以下は、決算データを画面キャプチャーしたものです。
◆ボーイング決算レポート(2019年4Q)
ボーイングの今期の「売上高」は199億8000万ドル(前年度比-37%)の減収となりました。アナリスト予想の217億6000万ドルを下回っています。
続いて、「純利益」は25億2600万ドルの大赤字となりました。
また、1株あたりのコア利益は-2.33ドルとなり、アナリスト予想の1.47ドル(黒字)を下回りました。
フリーキャッシュフローは26億7000万ドルのマイナスとなりました。ちなみに前年同期は24億5000万ドルのプラスでしたので大幅に悪化しています。スミス最高財務責任者(CFO)はキャッシュフローの改善は21年まで見込めないと指摘しています。
今回の決算は減収減益となりアナリスト予想も下回るものとなりました。
ボーイングが赤字に転落したのはなんと22年ぶりのことです。
これは同社の開発・販売している旅客機737MAXが2度の墜落事故を起こし、運行停止していることが原因です。
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それでは続いてボーイングの事業別売上を見てみたいと思います。
ボーイングは、大きく分けて「Commercial Airplanes」「Defense , Space & Security」「Global Services」の3つに分けられます。
「Commercial Airplanes」は民間航空機事業です。
今期の「Commercial Airplanes」の売上は前年度比-55%減収の74億6200万ドルとなりました。また、販売台数も前年度238機でしたが、今期は79機まで下がっています。
売上が半減し、販売台数も3分の1以下まで下がっていますので、以下に墜落事故の影響が大きかったことが分かりますよね。
続いて「Defense , Space & Security」は、宇宙産業であるロケットの製造や衛星システムの構築の他、防衛システムや通信監視を行っている部門です。
この事業の売上は前年度比-13%減の59億6200万ドルとなりました。
最後に「Global Services」は、航空機のメンテナンスやエンジニアサポートを行っている部門です。
この事業の売上は前年度比-5%減の46億4800万ドルとなりました。
今回の決算では、なんとすべての事業で減収となっています。
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今期の決算は大幅な減収減益となり、しかもアナリスト予想を下回る決算となりましたが、墜落した737MAXの関連費用が予想より膨らまなかったことから株価が上昇、決算発表直後の株価は前日比+1.72%上昇しました。
とはいえ、すぐに業績が大きく改善することは難しいと思います。それだけ最新鋭の旅客機が2度も事故を引き起こし、信頼を損なってしまった影響は大きいです。
正直言って、米国株には「ボーイング」以外にも優良株はたくさんありますし、わざわざリスクを取ってボーイングに投資しなくても、米国株にはマイクロソフトなどの優良株がありますし、個別株は予想しづらいと考えるならインデックスに投資したほうが用意と思います。
それにしても、2017年から2018年までは株価が爆上げし、さんざん持て囃されていましたが今の惨状を見てみると、株式投資というのは何が起こるかわかりませんね。
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