こんにちわ、リョウスケです。
ついに、米国企業の決算発表の時期になりましたね。
私の保有銘柄も、発表を開始しています。今回は、その中から、IT業界の巨人(元)「IBM」の2017年度第3四半期決算の分析をしてみたいと思います。
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まず、結論から言いますと、今回の決算で、めでたく22四半期連続減収を達成しました。
まあ、前回の決算(2017年2Q)を見た段階で、今回の決算で増収となるのは、難しいと思っていたので、この結果は、覚悟していました。
ただ、これまでの決算と比較すると、それほどひどい内容ではなかったです。
まず、IBMの2017年度3Qの売上高は、前年度0.3%減の191億5300万ドルとなりました。
減収とはいえ、これまでと比較すると、かなり惜しい水準となっております。
また、純利益は、前年度から4.4%減の27億2600万ドルでした。
結果として、減収減益となりましたが、1株利益は、市場予測3.28ドルを超える3.3ドルとなり、少し改善されています。
続いて、売上の内訳を事業ごとに見てみたいと思います。
以下は、今回発表された決算データです。
IBMは、大きく分けて5つの事業で構成されています。
「Cognitive Solutions部門」の売上は、今年度4,400ドルとなっており、前年度比3.8%の増収となりました。
「Global Business Services部門」の売上は、今年度4,093ドルとなっており、前年度比-2.3%の減収となりました。
「Technology Services and Cloud Platforms部門」の売上は、今年度8,457ドルとなっており、前年度比-3.3%の減収となりました。
「Systems部門」の売上は、今年度1,721ドルとなっており、前年度比10.4%の増収となりました。
「Global Financing部門」の売上は、今年度427ドルとなっており、前年度比3.6%の増収となりました
2017年度2Qは、すべての事業で減収だったことに比べると、大きく改善していますね。
この中で気になるのは、「Cognitive Solutions部門」と「Systems部門」の売り上げです。
IBMが、自社ホームページでも推している「Cognitive Solutions」部門の売り上げが再び増収となったことは、IBMホルダーにとって嬉しい知らせです。
また、これまで、長い間、IBMの負の遺産として、赤字が続いていた「Systems」部門の売り上げが、黒字になっています。
これは、この事業が、ついに底打ちしたのかもしれませんね。
今後期待できる事業を成長させ、衰退が見込まれる事業を最適化していった先に、「IT界の巨人」復活があると思います。
今回の決算は、減収減益ではありましたが、そういった未来を起こしてくれそうな期待を、少しだけ感じさせてくれました。
ところで、IBMでは、「戦略的必須事項(Strategic Imperatives)」と位置づけたソリューションがあります。
この、「戦略的必須事項(Strategic Imperatives)」とは、「クラウドサービス」「ビッグデータ解析」「モバイル」「ソーシャルネットワーク」「セキュリティー」の5つのソリューションのことで、IBMは、これらのソリューションを伸ばしていくことを目指しています。
IBMの決算データでは、この「戦略的必須事項(Strategic Imperatives)」について一部記載されていますので、紹介します。
今期全体の売上が「19.2B」だったのに対して、戦略的必須事項は、8.8Bとなっており、45.83%を占めています。前期と比較すると11%の成長となっています。
前期(2017年2Q)が5%の成長だったことに比べると、大きく改善されていますね。
また、クラウド事業は4.1Bとなっており、前年度と比較すると20%の成長となっていることがわかります。
このように、IBMは減収が続いておりますが、伸ばすべき分野はしっかりと成長しております。
ところで、今回の決算発表で、IBMの将来を期待できるプレスが発表されました。
以下、ブルームバーグの記事を引用します。
米IBMは5年余りにわたって減少が続いた売上高がやっと増加に転じる見通しを示した。
10-12月(第4四半期)売上高は220億-221億ドル(約2兆4700億-2兆4800億円)を見込む。前年同期比で最高1.5%の増加となり、アナリスト予想平均の218億ドルを上回る見通し。10ー12月期は通常、同社にとって1年で最も売上高が好調な四半期。マーティン・シュローター最高財務責任者(CFO)は17日の決算発表に関する電話会議で、10-12月期は新しいメインフレームサーバーの販売などに支えられ、売上高が前期比で最高29億ドル改善するとの見通しを示した。
この見通しが実現すれば、22四半期連続の減収に歯止めがかかることになる。7-9月(第3四半期)は2016年7-9月期以降で最も売り上げの減少を抑えた。再び増収を実現することは、ジニ・ロメッティ最高経営責任者(CEO)にとって主要な目標であり、IBMが業績低迷から脱却できる証拠になると投資家は注目している。
IBMの7-9月期の総売上高は191億5000万ドルと、前年同期比で微減となったが、アナリスト予想平均の186億ドルを上回った。ハードウエア部門に加え、ソフトウエア製品の多くを手掛ける部門も伸びた。ワトソンなど比較的新しい製品を含むコグニティブ・ソリューション部門の売上高は7-9月期に3.9%増加した。前四半期は減収だった。同社株は時間外取引で一時5.3%上昇し、154.33ドルを付けた。
営業利益は一部項目を除いたベースで1株当たり3.30ドルで、アナリスト予想平均は3.28ドルだった。粗利益率は前四半期に比べて改善した。
(引用)ブルームバーグ
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-10-17/OXZL1S6TTDS001
次回の2017年度4Q決算では、再び増収に転じることを示しました。
これまで、永遠の不発弾と揶揄されてきた「IBM」の復活がついに始まるのか、非常に気になるところです。
ただ、私個人としては、あまり安心はしておりません。
2016年度の4Qでも、かなり良い決算を出しましたが、その後の2017年1Q、2Qの決算は、非常に悪いものとなりました。
私個人としては、ゆっくりじっくりと、確実に改善していくことを望んでいます。
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