こんにちわ、リョウスケです。
今回は、iPhoneの開発・販売でお馴染みの世界最大手デジタル機器メーカー「アップル(AAPL)」の2018年第3・四半期(4月~6月期) の決算を分析してみたいと思います。
まず、結論から申し上げますと、今回の決算は良かったです。
以下は、今回発表された決算のデータを一部抜粋したものです。
まず、「売上」を見てみると、532億6500万ドルとなっており、前年度と比較すると「17.30%」の増収となっています。
ちなみに、市場予想が524億3000万ドルだったので、予想を上回っております。
続いて、「営業利益」をみると、158億9400万ドルとなっており、前年度と比較すると「12.74%」の増益となっています。
ちなみに、「利益率」は、昨年度同期が「38.51%」だったのに対して、本年度は「38.33%」と、少し悪化しています。市場予想は「38.30%」でした。
数値だけ見ると、高い利益率を誇っているのですが、年々利益率が減ってるんですよね。競争が激しくなっているからなのでしょうかね。
そして、「純利益」を見ると、115億1900万ドルとなっており、前年度と比較すると「32.14%」の増益となっています。
ちなみに、EPSは「2.34ドル」となり、アナリスト予想の「2.18ドル」を上回っております。
また、この日同じく発表された第4・四半期(7月~9月期)の見通しは、売上高が600億-620億ドルとし、アナリスト予想の594億ドルを上回りました。
そして。同四半期の粗利益率は38-38.5%を見込んでおり、アナリスト予想の38.2%を上回りました。
2018年度第3・四半期の決算内容としては、利益率は下がっているものの、「増収増益」で、しかもアナリストの予想もクリアしていましたし、来期の見通しも情報修正しましたので、数値だけを見ると、非常に良い決算だと思います。
ただ、収益の数値だけでは、見えにくいものがあります。
そこで、「アップル」の収益の柱である「iPhone」などの売れ行きがどうだったのか見てみたいと思います。
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以下は、今回の決算で発表された、今期売り上げた製品・サービスを数値化したものです。
「iPhone」は、今期全世界で4130万台売れており、売り上げが299億600万ドルとなっています。アナリスト予想の4180万台を下回りました。
しかし、平均販売価格が724ドルとなり、アナリスト予想の694ドルを上回りました。
続いて、「iPad」は、今期全世界で1155万3000台売れており、売り上げが47億4100万ドルとなっています。アナリスト予想の1120万台を上回っております。
さらに続いて「Mac」は、今期全世界で372万台売れており、売り上げが53億3000万ドルとなっています。販売台数はアナリスト予想の430万台を下回りました。
さらにさらに続いて「Service」を見てみます。
この事業は、「Appleストア」や「iTune」の売り上げとなっています。
本年度は、95億4800万ドルとなっており、昨年度と比較すると31.40%の増収となっています。
ちなみに、アップルは、この「サービス事業」の収入を2020年までに2倍にする目標を達成する方向にあると述べており、有料サブスクリプション(定期利用契約)が3億件を超えたことも明らかにしています。
最後に「Other Products」を見てみます。
この事業は、上記以外の売り上げを含んでおり、「アップルウォッチ」や「iPod」などがこちらの事業に含まれます。
本年度は、37億4000万ドルとなっており、昨年度と比較すると、37.2%の増収となっています。
ティム・クック最高経営責任者(CEO)は「アップル・ウォッチ」やワイヤレスイヤホン「エアポッズ」などウエアラブル端末の寄与度が増していると指摘しています。
また、ウエアラブル端末の過去10四半期の売上高は100億ドルで、第3・四半期には60%伸びたことを明らかにし、「まだ需要に追いついておらず、エアポッズの生産能力を引き続き拡張している」と述べています。
iPhone以外の商品も少しずつ売り上げが伸びているということでしょうかね。
今回の決算は、「増収増益」を実現し、市場予想も超えることができましたので、良い決算だったと言えると思います。
今回は、高価格モデルのiPhoneの販売が好調だったほか、アプリ販売の「アップストア」や音楽配信「アップルミュージック」、アイクラウドなどのサービス事業の業績が非常に良かったです。
しかし、現在のアップルの製品・サービスの売り上げを円グラフにしてみると、以下のようになります。
◆アップルの製品毎の売上比率
このグラフのとおり、アップルという会社は、「iPhone」の売上が、全売上の56%を占めており、非常に大きな割合を占めています。
言い方を換えると、「iPhone」に依存しており、一極集中型のビジネスと言っていいですね。
最近は、「Service」や「Other Product」の事業も育ってきていますが、それでも全体に対する「iPhone」が占める割合が高すぎて、大きなリスクを感じさせます。
それに、消費者向けのハイテク機器は、ブームに乗せられやすいのも注意が必要です。流行りに乗ってしまえば、一気にシェアを奪われてしまうことにもなりかねません。
ですので、アップルに投資するのであれば、この一極集中型ビジネスの危険性と、個人向けのハイテク機器のブームのリスクは、キチンと認識しておく必要があります。
とはいえ、一度「iPhone」を使った人は、Android等の端末に変える人は少なく、リピート率が非常に高いので、すぐに、アップルのビジネスが陳腐化する可能性は低いと思います。
まだまだ「スマホ」の代替え機も誕生していませんし、 なんせ、あのウォーレン・バフェットも保有しており、「アップル株、100%保有しても良い」とまで言わしめている企業ですからね。
私は、アップルの「iPhone」ありきでの、ビジネススタイルが、どうしてもリスクが高く感じるので、投資しませんけど、短中期的な投資としては、魅力的な銘柄だとは思います。
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