こんにちわ、リョウスケです。
今回は、世界最大手のICT企業「マイクロソフト(MSFT)」の2019年度第2・四半期(2018年10月~12月)決算を考察してみたいと思います。
結論から申し上げますと、今回の決算は普通でした。
売上高は、324億7100万ドルとなり、前年度と比較すると12%の増収となりました。また、アナリスト予想は325億1000万ドルだったので、予想を下回ってしまいました。
そして、純利益は85億7700万ドルとなり、前年度は赤字でしたが黒字化することができました。また、特別項目を除く1株利益は、1.10ドルとなり、アナリスト予想の1.09ドルを上回りました。
このように、増収増益を実現しましたが、売上はアナリスト予想を下回る結果となりました。
続いて、マイクロソフトの決算を事業別に見てみたいと思います。
以下は、今回発表された決算データの一部を抜粋したものです。
◆マイクロソフトの事業別売上(2018年10月~12月期)
マイクロソフトは、大きく分けて、「Productivity and Business Processes」「Intelligent Cloud」「More Personal Computing」の3つの事業で構成されています。
「Productivity and Business Processes」は、「Office」製品や、「Dynamics CRM Online」の開発・販売を行っています。
こちらの部門は101億ドルとなっており、前年度比「+13%」の増収となりました。アナリスト予想の100億9000万ドルを上回っております。
オフィス365とビジネス向け交流サイト「リンクトイン」の売上高が2桁台の伸びとなり、部門全体をけん引していますね。
「Intelligent Cloud」は、「Windows Server」「SQL Server」「System Center」「Azure」「Enterprise Services」などのパブリック、プライベート、ハイブリッドのサーバ製品の開発・販売を行っています。
こちらの部門は93億7800万ドルとなっており、前年度比「+20%」の増収となっています。
ちなみに、この事業の売上に含まれるクラウドサービスの「Azure」はマイクロソフトの躍進に一役買っていたわけですが、今期も76%の増収となっています。
ただ、前年度は90%を超える成長だったこともあり、今期は少し成長が鈍化していると市場は考えているようですね・・・いやあ、ちょっと厳しすぎのような気もします。
とはいえ、これからも「クラウド」の需要は伸びてくると思うので、市場が成長性を気にするのは当然なのかもしれません。
ちなみに、マイクロソフトのクラウドサービスの市場シェアは17%となっておりますが、アジュールと競合するアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)は32%となっており、世界シェア二位に甘んじています。
この差を縮めるために同社は最新のクラウド技術への投資を拡大しており、第2・四半期の研究開発費は41億ドルと、前年同期の35億ドルから増えています。
それだけ、マイクロソフトにとっても重要な製品ということなのでしょうね。
「More Personal Computing」は、「Windows」OSのライセンス収入、「Surface」や携帯端末などのデバイス類、「Xbox」などのゲーミング製品、開発を行っています。
こちらの部門は129億9300万ドルとなっており、前年度比「+7%」の増収となりました。また、アナリスト予想の130億7000万ドルを下回っております。
このように3つの事業全てで、増収を実現しています。
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上記のとおり、マイクロソフトの今回の決算は、増収増益を実現しましたが、今後大きな成長が期待できるクラウドサービス「Azure」の成長が鈍化しており、決算直後の株価は下がりました。
ただ、Azureは前年度よりも76%成長しているので、これで株価が下がるのはちょっと厳しいなあ、って思いますね。
あくまで個人的な意見ですが、マイクロソフトの成長性はまだまだ余地があるんじゃないかな、って思っています。
私は、ICTのエンジニアとして、クラウドサービスの提案もしますが、この「Azure」を提案する機会が多くなっています。あくまで感覚的なものですが、世界シェアトップの「AWS」よりも「Azure」の方が勢いがあるようにも感じるんですよね。
まあ、これは私の身の回りだけなのかもしれませんので、世界的な目線で見ると変わってくると思うのですが、それでもクラウド市場の拡張や「Azure」の勢いを考えると、まだまだ成長できるのではないかと感じます。
さらに、私たちが「パソコン」を操作する際には、この「マイクロソフト」の製品やサービス無しで利用することは難しいです。
自宅でも職場でもパソコンを利用する際、マイクロソフトの提供しているOSを使っていますし、「Word」「Excel」「PowerPoint」といったソフトウェアを使って作業を行いますからね。
「パソコン」が、私たちの生活になくてはならないものである以上、「マイクロソフト」の製品やサービスもなくてはならないもの、と言えます。
言い換えると、私たちは、マイクロソフトのサービスをこれからも使い続けなくてならず、マイクロソフトは売上を獲得し続けることが出来るわけですね。
今後、「第四次産業革命」が勃興し、さらなる技術革新が起こり、世の中が変わっていくと思いますが、マイクロソフトに投資していれば、その革新と成長を「株主」に上手く還元してくれそうですね。
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