こんにちわ、リョウスケです。
サラリーマンの多くは将来年金を貰うための積立金を支払っていると思いますが、この「年金積立金」は「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)」という組織によって運用されています。
GPIFは私達が将来貰う年金積立金で運用しているので、野党やマスコミから攻撃されることも多く、特に2018年は米中貿易戦争や景気減速懸念などの様々な悲観論が流れていましたので、非常に厳しい批判にさらされていました。
そんなGPIFの2018年度通期の運用結果が公表されました。
2018年度(2018年4月~2019年3月)の運用実績は2兆3795億円のプラス運用となり、3月末の資産額は159兆2154億円となりました。
2018年末にかけて世界的な株安に見舞われていましたが、期末に持ち直し19年1月~3月の運用収益額は9兆1463億円の黒字でした。
前述したとおり、2018年度の経済状況は非常に厳しく、多くの投資家がダメージを受けていた中、しっかりと利益を出しているのは凄いことですよね。
ちなみに年金運用評価額が前年度よりマイナス運用だった時は、野党やマスコミがこぞってGPIFのあり方を否定していましたが、今回のように結局プラス運用だった場合はほとんど報道されません。
このあたりが「マスゴミ」と批判される所以だと思いますね。
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ところで前述のとおり、2018年度は通期を通して非常に厳しい相場環境でした。
以下は2018年度(2018年4月~2019年3月)の日経平均株価のチャートです。
◆2018年4月~2019年3月の日経平均チャート
10月に米中貿易戦争や世界経済減速が表面化し、12月にかけて大きく株価を下げており、たった3ヶ月間で-20%近く下げています。
月間の下げ幅は、かの有名な「世界恐慌」に次いで2番目だったので、この頃のパフォーマンスはどん底だったわけですね。その後、期末(1月~3月)にかけて持ち直していますが、日経平均株価の2018年度通期のパフォーマンスは-0.9%となり、マイナス運用という結果でした。
このように2018年度の株式相場は悪かったわけですが、GPIFのパフォーマンスはプラス運用となった秘密はなんだったのでしょうか?
その秘密は「ポートフォリオ」にあります。以下は2018年第4・四半期(1月~3月)のポートフォリオです。
◆GPIFの2018年度第4・四半期ポートフォリオ
このように日本の株式や債券だけでなく、外国株式や債券もポートフォリオに組み込んでリスクを分散しています。
日本の株式は米国の株式に追随することが多く、しかも米国の株式よりも暴落した時の下落幅が大きく、暴騰したときは上昇幅が小さい傾向があります。
ですので、日本だけでなく世界中の株式やインデックスに投資した方がパフォーマンスがよくなるんですよね。
GPIFのポートフォリオは私達のような個人投資家も学ぶべきだと思います。
私達は日本に住んでいるので、投資先は「日本株」しかないように思えますが、最近は証券会社も「米国株」を始めとした個別株やインデックスを扱っており、簡単に投資することができます。
このメリットは最大限に生かすべきですね。
日本株で様々な分野に分散投資するというのは完璧なリスク分散していることにはなっておらず、世界中の株式にしっかりと分散することこそ真の意味の「分散投資」になると思いますよ。
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