こんにちわ、リョウスケです。
今回は画像処理半導体「GPU」の開発・販売をしている「NVIDIA(エヌビディア)」が2020年度第2・四半期決算(2019年5月~7月期)を発表しましたので、考察してみたいと思います。
結論から申し上げると、今回の決算は悪かったです。
以下は、今回発表された決算データの一部を抜粋したものです。
◆NVIDIA 2020年2Q決算データ
エヌビディアの今期の売上は25億7900万ドルとなっており、前年度比-17.3%の減収となりました。また、アナリスト予想は25億5000万ドルでしたので、こちらはクリアしています。
そして純利益は7億6200万ドルとなっており、前年度比-37%の減益となりました。
また、一部項目を除く1株利益は1.24ドルとなっており、アナリスト予想の1.15ドルを上回りました。
この日、同じく発表された2020年第3・四半期の売上高は29億ドル(±2%)となっており、アナリスト予想の29億7000万ドルを下回っています。
このように、今回の決算では大幅な減収減益となりましたが、予想されていたほど落ち込みはなかったので、決算発表直後の株価は7%以上上昇しています。
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それでは、次に、「売上」の内訳を見てみたいと思います。
以下は、今回の決算で発表された売り上げを「プラットフォーム」毎に分類したものです。
◆プラットフォーム毎売上
エヌビディアの半導体はゲーム用途で活用されることが多く、全体の50.91%を占めています。
そんなゲーム用途での売上は、13億1300万ドルとなっており、前年度比-27.2%の減収となりました。ただ、アナリスト予想の12億8000万ドルを上回りました。
ゲーム用途で使われる半導体は仮想通貨の採掘でも使われているのですが、最近は仮想通貨そのものが縮小傾向に有り、この分野の売上も低迷しています。
続いて「データセンター」を見てみます。
今期の売上は、6億5500万ドルで、前年度比-13.8%の減収となりました。
かつては+40%を超えるほどの成長があった分野でしたが、最近は見る影もありませんね。
このように、これまでエヌビディアの成長を支えていたゲーム事業とデータセンター事業が大きく売上を下げていることが分かります。
ただ、前年度(2019年第2・四半期)と比較すると業績が悪化しているのですが、前期(2020年第1・四半期)と比較すると増収増益となっているので、低迷のピークは過ぎ去った可能性もあります。
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今期の決算は、前年度と比較すると減収減益となりましたが、予想を上回る決算となりました。
また、全ての事業で前期(2020年第1・四半期)を上回るものとなっていることも、現在のような厳しい半導体業界の中でも、きちんと対処していることを伺わせています。
エヌビディアといえば、少し前までは今後必ず訪れると言われている「AI革命」の再注目企業として期待され株価も大きく上昇しましたが、ここ最近の決算は前年度と比較すると減収減益が続いており、冴えない業績となっていました。
以下は2019年1月から現在までのチャートです。
市場平均(S&P500指数)が+13.45%上昇しているのに対して、エヌビディアは+9.21%となっています。ちなみに、アマゾンは+15.4%、マイクロソフトは+32.2%上昇しています。
このように市場平均をアンダーパフォームしているわけですが、なによりもボラティリティが大きすぎです。年初来と比較して+40%を超えるパフォーマンス出ているかと思えば、年初来-10%まで下げることもあり、投資家達もこの銘柄の将来性には迷いがあるようですね。
ただ、人工知能が今後高まっていく中で、エヌビディアの製品は競争力が高いですし、現在のように株価がそれほど上昇していない中で、仕込んでおくのはありかもしれません。
とはいえ、今後世界経済が減速するとまっさきに影響がでるのはエヌビディアのような業界ですし、判断が迷うところですね。
私は、しばらくエヌビディアに投資するという選択肢はありませんが、さらに株価が下がるようなことがあれば、買い入れも考えたいと思います。
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