こんにちわ、リョウスケです。
かつての「投資信託」と言えば「信託報酬」が高い割に大したパフォーマンスが出ていないものばかりでした。
投資家が投資信託に投資した場合、信託報酬を差し引いたものがパフォーマンスとなるので、信託報酬が高ければ高いほどリターンが上がりにくくなってしまいます。
しかし、銀行や証券会社にとってはこの「信託報酬」が利益になるので、銘柄のパフォーマンスよりも信託報酬が高い銘柄ばかりを売る傾向があり、多くの投資家が泣きを見てきました。
アクティブファンドの平均信託報酬は1.5%だと言われていますが、中には3%を超えるものもあります。これらを売りつけた金融機関は大きな利益を得ることができますが、これに投資した人は信託報酬がリターンを押し下げることになり、ひどいパフォーマンスになることが多かったです。
しかし最近は金融庁がテコ入れを行い、信託報酬が安くパフォーマンスが出やすい優良な投資信託が出てきています。
今回はそんな優良な投資信託の中でも、特に人気の高い「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」を紹介したいと思います。
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「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」は日本を除いた先進国の株式に分散投資できる投資信託で、アメリカやEU諸国、環太平洋の国に分散投資することができ、「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2018」で1位に選ばれている優良な投資信託です。
その特長は大きく分けると3つあります。
1.低コストを実現
前述したとおり、これまでの「投資信託」といえば「信託報酬」が高いものが多く、リターンを下げてしまうものが多かったです。
しかし、最近はこういった問題も是正されてきて、信託報酬が安い投資信託が増えているわけですが、その中でも「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」は信託報酬「0.107892%」と非常に割安なものとなっています。
当然、「信託報酬」が安ければ、それだけ金融機関の取り分が減り、企業の業績がそのままパフォーマンスに影響されるので、メリットは大きいです。
2.先進国の株式に分散投資ができる。
「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」は日本以外の先進国で上場している株式に分散投資する事ができます。
先進国は新興国と比べると既に経済が成熟し、急激な成長が見込めませんが、政治・経済面での汚職や腐敗が少なく、お金の循環がスムーズに行えることや、先行者の優位性を存分に生かすことができるので投資するメリットは大きいです。
以下は組み入れ10位10カ国・地域とポートフォリオ構成銘柄(Top10)の表です。
■組入上位10ヵ国・地域
NO | 組み入れ国 | 比率 |
1 | アメリカ | 63.3% |
2 | イギリス | 5.3% |
3 | フランス | 3.7% |
4 | カナダ | 3.5% |
5 | スイス | 3.2% |
6 | ドイツ | 2.8% |
7 | オーストラリア | 2.3% |
8 | オランダ | 1.2% |
9 | 香港 | 1.1% |
10 | スペイン | 0.9% |
■組入上位10銘柄(全2818銘柄中)
NO | 銘柄 | 組入比率 |
1 | MICROSOFT CORP | 2.5% |
2 | APPLE INC | 2.4% |
3 | AMAZON.COM INC | 1.8% |
4 | FACEBOOK INC-CLASS A | 1.1% |
5 | ALPHABET INC-CL C | 0.9% |
6 | ALPHABET INC-CL A | 0.9% |
7 | JPMORGAN CHASE & CO | 0.9% |
8 | NESTLE SA-REG | 0.8% |
9 | JOHNSON & JOHNSON | 0.8% |
10 | VISA INC-CLASS A SHARES | 0.8% |
アメリカ企業の比率が6割を超えています。すなわちそれだけアメリカ企業の時価総額が高く、他を圧倒しているわけですね。組み入れ企業もトップ10のうち9つがアメリカの企業となっています。
3.つみたてNISAやiDeCoで購入できる
最近は政府も「貯蓄→投資」の流れを推進していますが、その一環として運用益を非課税にできる「つみたてNISA」や「iDeCo(イデコ)」という制度を作りました。
投資家にとってはは運用益を非課税にできるので非常に有難いのですが、金融庁の選定基準が厳しく、なかなか自分に適した銘柄というのが見つけにくい現状があります。
そんな中でこの「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」は非常に投資妙味が高い銘柄の一つとなっています。
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「eMAXSIS Slim先進国株式インデックス」は素晴らしい投資信託なのですが、どんなものもメリットだけではなく、デメリットも存在しています。
「eMAXSIS Slim先進国株式インデックス」のデメリットは以下の二つです。
1.「先進国」は成長性を阻害する要因が多い
新興国には政治・経済面で汚職や腐敗が激しく、国の成長を阻害していますが、先進国でもそういった面もゼロではないとはいえ、新興国に比べるとそのデメリットは少なく、お金は比較的スムーズに循環しています。
ただ「先進国」には別の問題があります。それは「高齢化」です。
日本でも大きな問題となっていますが、これは先進国で等しく大きな課題となっており、将来的には労働人口の減少と社会保障費の増加が成長を大きく妨げる要因となるでしょう。
当然、経済が成長しなければ、株価も上がらないので資産が上がるどころか減ってしまう可能性もあります。このあたりの不確実性とリスクをどのように考えているかが投資の判断が分かれるところだと思います。
2.「アメリカ」の組入比率が高い
時価総額の関係上、どうしてもアメリカの比率が高く、6割を超えています。
しかも、現在の世界経済は、構造上アメリカがけん引していますので、アメリカに集中投資した方が良いと意見もあります。
そういう意味ではアメリカの主要インデックスである「S&P500」と連動した「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」、もしくはETFに投資した方が良いのかもしれませんね。
3.「円」で購入することになるので本当の意味でリスク分散ができない
「eMAXSIS Slim先進国株式」は「円建て」の金融商品です。
海外銘柄(ETF)のように海外通貨に替えることなく、簡単に投資することができるメリットはありますが、「円」で資産を保有することは真の意味で分散投資ができていません。
特に「日本」は少子高齢化や社会保障費増大などの大きな課題を抱えていて、今後衰退する可能性が高いので、「円」だけで資産を保有することには大きなリスクを感じます。本当に最悪のケースになるとハイパーインフレが起こる可能性も少ないとはいえ、絶対に起こらないとは言い切れませんからね。
本当の意味でリスクを分散するなら、「円」だけではなく「ドル」や「仮想通貨」で資産を保有するすべきです。
そういう意味ではバンガード社やブラックロック社のETFをドル建てで保有する選択肢も良いかと思います。
ただ、バンガード社やブラックロック社のETFは「つみたてNISA」では購入できないので、非課税口座で運用するなら「eMAXIS Slim」シリーズなどの投資信託一択になりますね。
・・・今回は「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」のメリットとデメリットを紹介しましたが、これ一本で先進国の優良銘柄に投資できるという素晴らしい投資信託の人です。
ただ、どのような銘柄にも欠点やデメリットがありますので、現在のような不確実性の高い時代ではしっかりと考えて、納得したうえで投資する必要性があります。
以下は関連記事です。
米国に投資した場合の大きなリターンについて書いています。
今回は先進国の投資をおススメしましたが新興国への投資のメリットもあります。
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