こんにちわ、リョウスケです。
今回は「IBM」が2019年度第4・四半期決算(10月~12月)を発表しましたので、考察をしてみたいと思います。
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今回の決算は良かったです、珍しく・・・。
IBMの2019年度4Qの売上高は217億7700万ドル(前年度比+0.08%)の増収となりました。アナリスト予想の216億4000万ドルを上回っています。
また、純利益は36億7000万ドル(前年度比+88.10%)の増益となりました。調整後の1株利益は4.71ドルで、アナリスト予想の4.68ドルを上回りました。
そして、同日に発表されました2020年通期の予想は調整後の1株利益が13.35ドルとなり、アナリスト予想の13.29ドルを上回りました。
今回は珍しく売上、利益ともに増収増益となり、アナリスト予想も上回る好決算となっています。
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続いて、売上の内訳を事業ごとに見てみたいと思います。
以下は、今回発表された決算データです。
◆IBMの事業ごとの売上の内訳
2019年4Q | 2018年4Q | 増減 | |
Cloud & Cognitive Software | $7,238 | $6,661 | 8.66% |
Global Business Services | $4,243 | $4,269 | -0.61% |
Global Technology Services | $6,949 | $7,299 | -4.80% |
Systems | $3,042 | $2,621 | 16.06% |
Global Financing | $301 | $402 | -25.12% |
Other | $4 | $507 | -99.21% |
TOTAL REVENUE | $21,777 | $21,759 | 0.08% |
IBMは、大きく分けて5つの事業で構成されています。
「Cloud & Cognitive Software部門」の売上は、今年度72億3800万ドル(前年度比+8.66%)の増収となりました。
この部門はIBMが注力している人工知能関連事業や クラウド事業の収益が含まれており、レッドハットの売上もこの部門に含まれています。
「Global Business Services部門」の売上は、今年度42億4300万ドル(前年度比-.0.61%)の減収となりました。
「Global Technology Services」の売上は、今年度69億4900万ドル(前年度比-4.80%)の減収となりました。
「Systems部門」の売上は、今年度30億4200万ドル(前年度比+16.60%)の大幅な増収となりました。
「Global Financing部門」の売上は、今年度3億100万ドル(前年度比-99.21%)の減収となりました。
このように5つの主要事業のうち3つの事業の売上が前年度比でマイナス成長となっています。
IBMが力を入れているクラウドや人工知能などの次世代ソリューションが伸びていると言えば聞こえはいいですが、今回はレガシー事業である「System」部門の好調が業績を底上げしているように見えるので、単純な数値ほど良い決算ではないように思えますね。
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上記のとおり今期の決算はここ最近の決算では珍しく増収増益を実現し、アナリストの予想を上回る決算となり、決算発表後の時間外取引では+4%以上上昇しました。
ただ、個人的にはIBMが力を入れている「クラウド及びコグニティブ・ソフトウェア事業」が少しずつ成長しているとは言え、今回はレガシー事業である「System事業」以外の事業の売上が下がっている点は、「増収増益」という言葉ほど良い決算ではないように思えました。
しかも、せっかくレッドハットを買収下にも関わらず、全体的なビジネススタイルとして相乗効果を生み出していないようにも感じますね。
今回の決算を受けて、「よっしゃIBM復活だ!」と思って、新規買い上げや買い増しという行動はおすすめできないです。
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