こんにちわ、リョウスケです。
今回は「IBM」が2020年度第1・四半期決算(1月~3月)を発表しましたので、考察をしてみたいと思います。
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結論から言いますと、今回の決算は悪かったです。
IBMの2020年度1Qの売上高は175億7100万ドル(前年度比-3.3%)の減収となりました。アナリスト予想の176億2000万ドルを下回りました。
また、純利益は11億7500万ドル(前年度比-26.14%)の減益となりました。調整後の1株利益は1.84ドルで、アナリスト予想の1.79ドルを上回りました。
そして、新型コロナウイルス蔓延で事業の先行きが不透明になったため、 2020年通期の業績予想を取り下げました。6月頃までに改めて発表するそうです。
まあ、大方の予想通り減収減益となりましたね。また、売上に関してはアナリスト予想を大幅に下回ってしまいました。
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続いて、売上の内訳を事業ごとに見てみたいと思います。
以下は、今回発表された決算データです。
◆IBMの事業ごとの売上の内訳
2020年1Q | 2019年1Q | 増減 | |
Cloud & Cognitive Software | $5,238 | $4,967 | +5.46% |
Global Business Services | $4,136 | $4,155 | -0.46% |
Global Technology Services | $6,467 | $6,875 | -5.93% |
Systems | $1,368 | $1,328 | +3.01% |
Global Financing | $299 | $406 | -26.35% |
Other | $62 | $451 | -86.25% |
TOTAL REVENUE | $17,571 | $18,182 | -3.37% |
IBMは、大きく分けて5つの事業で構成されています。
「Cloud & Cognitive Software部門」の売上は、今年度52億3800万ドル(前年度比+5.46%)の増収となりました。
この部門はIBMが注力している人工知能関連事業や クラウド事業の収益が含まれており、レッドハットの売上もこの部門に含まれています。
「Global Business Services部門」の売上は、今年度41億3600万ドル(前年度比-0.46%)の減収となりました。
「Global Technology Services」の売上は、今年度64億6700万ドル(前年度比-5.93%)の減収となりました。
「Systems部門」の売上は、今年度13億6800万ドル(前年度比+3.01%)の増収となりました。
「Global Financing部門」の売上は、今年度2億9900万ドル(前年度比-26.35%)の減収となりました。
このように5つの主要事業のうち3つの事業の売上が前年度比でマイナス成長となっています。
IBMが力を入れているクラウドや人工知能などの次世代ソリューションが伸びていると言えば聞こえはいいですが、それほど劇的な成長ではありませんし、今後コロナ禍によって不透明感が増しておりますので、今後は注視が必要だと思います。
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上記のとおり今期の決算はいつものとおり減収減益を実現し、アナリストの予想を下回る決算となりました。これにより決算発表後の夜間取引では-2%下落しています。
前回の決算は奇跡的に良かったのですが、その際にIBM復活だと考えて投資を行った人はご愁傷様ですね。現在はコロナ禍のさなかにあり、今後の動向が読めない以上、IBMのような景気の影響を受けやすい銘柄には投資すべきではないと思います。
もしも、ハイテク銘柄に投資するのであればIBMなんかよりも、アマゾンやマイクロソフト、グーグルのようなIBMの競合先に投資した方が良いと思います。
なぜかというと、IBMの力が目に見えて衰えてきているからです。私はICT企業に勤めているのですが、かつてはIBMと言えば誰もが一目置くような企業でしたが、今ではアマゾンやマイクロソフトの方が大きな強みを持っていて、お客様(エンドユーザー)からも支持されやすいですからね。
やはりビジネスはネームバリューがものをいうので、IBMに投資するのであればもっと勢いのある企業に投資するべきだと思いますよ。
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