こんにちわ、リョウスケです。
株式投資の歴史は長く、先人達の研究によって既に様々な銘柄選択術が作られています。
その中でも特に有名なのが「グロース株投資」です。これは将来の成長が期待できる銘柄に投資するものです。
ただ残念なことに、日本企業の中には誰もが将来を期待できるようなグロース株がパッと思いつかない点が、現在の日本企業の衰退を物語っているようにも思えますね。
ただ、世界を見渡すと「グロース株」はゴロゴロしています。
最近は特にICT企業が多く、グーグルを傘下に収める「アルファベット」やインターネット通販最大手の「アマゾン」、WindowsやOfficeでお馴染みの「マイクロソフト」などがこれに当たります。
これまで世界は何度も「産業革命」が起こっており、蒸気機関の登場からガソリンエンジンの開発、コンピューターの開発・普及などによって、私たちの生活は大きく変革してきました。
そして、現代も技術革新がすごいスピードが進んでいて、「第四次産業革命」が近い将来・・・もしくは既に起こっていると言われています。
これは、人工知能(AI)、量子コンピューターなどの次世代技術が私たちの生活を大きく変えるとされており、注目されています。
これまでSF映画やアニメの世界でした実現されていなかった未来が現実のものになりつつあるわけです。
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このように第四次産業革命によって、私たちの生活は大きく変革すると言われているわけですが、当然そういった次世代技術分野の市場規模はどんどん拡大していきます。
例えば、第四次産業革命の基幹となる人工知能(AI)の世界市場規模は2018年の段階で214億6000万ドルでしたが、2025年には1906億1000万ドルになると言われおり、これを年間の平均年成長率として換算すると、36.62%増となります。
このように人工知能の市場予測は一国の国家予算に匹敵する規模のものに急成長するわけですが、さすがにこういった巨大市場を、一企業が独占するということはないと思います。
企業間の激しい競争の果てに、大手企業数社でシェアを分け合って、余った数少ないシェアを、競争に勝ち残れなかった企業が、牌を奪い合うのではないでしょうか。
現在は「クラウド」がICT企業の収益源として大きくなっていますが、これもマイクロソフト、アマゾン、グーグル、IBMが大きなシェアを獲得し、残った少ない牌を取り合っています。これと同じような状況が起こると考えています。
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では、このような次世代技術を擁するICT企業に投資すれば簡単に儲けることができるのか、と問われると一概には言えません。
ジェレミー・シーゲル教授の著書「株式投資の未来」によると「成長の罠」について記載されており、過去の例から成長企業がその業績に合わせて株価が上がっていったかというと、そういう訳ではなく、成長の少ない成熟企業の方がリターンが大きかったものも多いです。
例えば、1950年代は現在と同じく技術革新が進んでいた時代でしたが、当時最も注目されていたのが「IBM」です。
当時のIBMは、1株あたりの売上、利益、業界の成長率は素晴らしいもので、1950年から2003年まで年間平均利回りで13.83%という素晴らしいパフォーマンスを残しています。
一方、当時成熟企業としてあまり人気のなかった「エクソンモービル」は一株あたりの売上、利益、業界の成長率もIBMを下回っていましたが、1950年から2003年までの年間平均利回りは14.42%となりIBMを上回っています。
なぜ、売上も利益も成長性もIBMが上回っていたのに、パフォーマンスで負けてしまったかというと、バリューエーションを全く考えられていなかったからです。
当時のIBMのPERが26倍、配当利回りが2.2%だったのに対して、エクソンモービルはPERが12.9倍、配当利回りが5.19%でしたからね。
もちろん、全ての成長企業と成熟企業が同じようになるわけではありませんが、ただ単に「成長性が期待できる。」というだけなら、パフォーマンスが下がってしまう可能性も十分あるということもしっかりと認識しておくべきです。
しかも、ICT企業は競争が激しいことや研究開発費が膨大なものになるため、利益率がどんどん下がってしまう可能性もあります。その為、市場規模は大きくても思ったほど儲かっていないという状況は十分にありえる話ですからね。
とはいえ、次世代技術を要したICT企業には夢がありますし、大きく成長して大きな利益を出してくれる可能性も高いので、これらの企業がたくさん組み込まれた「S&P500指数」や「NASDAQ」と連動したETFに投資すれば、それなりに恩恵があると思いますよ。
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